2026-27シーズンのサンアントニオ・スパーズは、優勝候補と呼ばれてもおかしくない戦力を持っています。
2025-26シーズンはレギュラーシーズンを62勝20敗・西地区2位で終え、プレーオフでは西カンファレンス・ファイナルでサンダーを4勝3敗で撃破。NBAファイナルにも進出。
ただ、私はまだ「完成されたチーム」だとは思っていません。
むしろ、ウェンバンヤマ、キャッスル、ハーパー達には大きな成長余地があります。
そこで今回は、2026-27シーズンのスパーズが優勝候補になれる理由と課題を、ファン目線で考察します。
5つの強み
① ウェンバンヤマという圧倒的な守備の柱
スパーズ最大の強みは、もちろんウェンバンヤマです。
2025-26シーズンウェンバンヤマは、25.0得点、11.5リバウンド、3.1アシスト、3.1ブロックを記録。
特に守備面での効果は絶大でウェンバンヤマがいるだけで、相手はリング周辺へのアタックを簡単には選択できません。
身長だけでなく、長いウイングスパンとガードのような機動力を持っています。
スパーズが守備から試合の主導権を握れる最大の理由です。
② ハイレベルな複数のハンドラー
もう一つの大きな強みがガード陣です。
- フォックス
- キャッスル
- ハーパー
それぞれタイプが違うため、1人に攻撃を依存しなくていいのが魅力です。
フォックスはスピードを生かしたドライブ。
キャッスルはフィジカルを生かしたドライブ
ハーパーはドライブと巧みなステップ
異なる強みでオフェンスを作ることができます。
誰か1人にボールを持たせるのではなく常に複数のP&Rの起点を置くことができるので相手守備の隙をつけるでしょう。
③ サイズとポジションの柔軟性
スパーズにはサイズのある選手が多いことも特徴です。ウェンバンヤマだけでなく、
- ハリス
- バーンズ
- ヴァッセル
- シャンパニー
- カーター
など、複数ポジションをこなせる選手が揃っており、ウェンバンヤマの周りにサイズのある選手を置きながらスペーシングを確保できるラインナップも可能です。
特にハリスは、サイズがありながら外からシュートを打て、さらに自分で得点をすることもできます。
これはプレーオフのような、相手が特定の選手を徹底的に狙ってくる試合で大きな武器になります。
④ 若手チームが「優勝を争った経験」がある
普通、若いチームはプレーオフで経験を積みながら成長していきます。しかしスパーズは違います。
いきなりNBAファイナルまで経験してしまいました。
特にウェンバンヤマ、キャッスル、ハーパーにとって、プレーオフを通じて1ポゼッションの重要性を経験できたことは大きいはずです。
この経験は今後必ず生きてくるはずです。
⑤ 伸びしろ➕保険
個人的にスパーズ最大の魅力はここです。
すでにNBAファイナルまで進んだにもかかわらず、
- ウェンバンヤマ
- キャッスル
- ハーパー
- ブライアント
- リードJr.
- クエインタンス
など、まだ伸びしろの大きい選手がいます。つまり、
「現在の強さ」+「将来の成長」の両方を持っているチームです。
さらにスパーズには豊富なドラフト資産があります。
トレード可能な1巡目指名権、2巡目指名権が豊富にあるので、不測の事態や強化を目的に対応することができる保険つきです。
5つの弱み・課題
① 最大の強みであるウェンバンヤマが、最大の課題にもなる
少し矛盾しているようですが、私はここが最大のポイントだと思っています。
ウェンバンヤマがコートにいるときと、いないときでは守備力に大きな差があります。
2025-26シーズンのデータでは、ウェンバンヤマ出場時のスパーズのディフェンシブ・レーティングは110.0。一方、ウェンバンヤマ不在時は116.6でした。その差は6.6です。
もちろん、この数字だけですべてを判断することはできませんが、「ウェンバンヤマがいない時間帯をどう戦うか」が重要なのは間違いありません。
優勝するためには、ウェンバンヤマを酷使するのではなく、彼がベンチにいる時間帯でも大崩れしないチームを作る必要があります。
② 3Pシュートの安定性
2025-26シーズンのスパーズは、チーム3P成功率が35.9%、リーグ14位。数字だけを見ると決して悪くありません。
ただし、プレーオフの重要な場面では、相手に外のシュートを捨てられると攻撃が停滞します。特に、
- フォックス
- キャッスル
- ハーパー
の3人が安定して外からシュートを決められるようになることは重要です。
重要なのは、「3人全員が40%を超える必要がある」ということではありません。
むしろ、相手が3ポイントを無視できない状態を作れるかが大切です。
ウェンバンヤマへの守備を外に引き出せれば、ドライブやP&Rもさらに生きてきます。
③ バックアップセンターの不安
ウェンバンヤマのバックアップをどうするかも課題です。
コーネットは2025-26シーズンに一定の役割を果たしましたが、プレーオフでウェンバンヤマの代わりを完全に担える存在とは言えません。
さらに若手のリードJr.やクエインタンスにも期待したいところですが、まだ経験が十分とは言えません。
ウェンバンヤマの負担を減らすためにも、「ウェンバンヤマがいない時間をどう守るか」はシーズンを通して注目したいポイントです。
④ ハーフコートオフェンス
スパーズは速い展開では非常に魅力的なチームですが、プレーオフは対策合戦です。レギュラーシーズンで通用した速い展開や個人技も研究され、よりハーフコートでの対応力が求められます。
平均得点もレギュラーシーズンの119.8点から、プレーオフでは112.4点まで低下しました。
ここで必要になるのが、
ウェンバンヤマのインサイド+フォックスのドライブ+キャッスルのゲームメイク+ハーパーの1on1です。
さらに周囲の選手がシュートを決めることで、攻撃の選択肢が増えます。
⑤ フォックス・キャッスル・ハーパーの3ガード
3人の才能を考えれば、同時起用したくなるのは当然です。ただし、3人を同時にコートへ出せば必ず強くなるとは限りません。
2025-26シーズン、3ガードを同時起用した18試合では、マイナス26.9のネットレーティングだったというデータもあります。
もちろん、これだけで「3ガードはダメ」と結論づけることはできません。
相手とのマッチアップ、周囲の選手など、さまざまな要素がある上に、このデータはサンプル数が少ないのです。
だからこそ2026-27シーズンは、「3人をどう組み合わせるのか」を早い段階から調整していく必要があると思います。
スパーズが優勝するために必要な3つの条件
ここまでをまとめると、私は3つの条件があると考えています。
条件① ウェンバンヤマがさらに進化する
すでにリーグ最高クラスの選手ですが、それでもまだ成長の余地があります。
特に重要なのは、試合終盤にウェンバンヤマがどれだけ攻撃の中心になれるか。
NBAファイナルで経験したプレッシャーを2026-27シーズンにどう生かせるのか。
条件② ガード陣が外から脅威になる
フォックス、キャッスル、ハーパー。
この3人の3ポイントが安定すればするほど、ウェンバンヤマの攻撃スペースは広がります。
そしてウェンバンヤマに相手のビッグマンが寄れば、今度はガード陣がドライブできます。
つまり、ウェンバンヤマとガード陣が互いの長所を引き出す関係を作れるかどうかが重要です。
条件③ ウェンバンヤマ不在時に耐える
最後に最も現実的な課題です。82試合を戦い、さらにプレーオフを勝ち上がるためには、
「ウェンバンヤマがいない時間をゼロにする」のではなく、「ウェンバンヤマがいない時間を最小限の失点で乗り切る」必要があります。
そのために、コーネットを中心にウェンバンヤマ不在時の守備をどう構築するかが重要です。
結論:スパーズは優勝候補になれるのか?
私の答えは、
「なれます!贔屓目なしに!」
2025-26シーズンにNBAファイナルまで進んだ実績があるうえに2026-27シーズンは、
ウェンバンヤマ
×
フォックス
×
キャッスル
×
ハーパー
を中心に、さらにチームが成長していきます。
もちろん、課題もあります。3ポイントの安定性、ウェンバンヤマ不在時の守備、ハーフコートオフェンス、3ガードの組み合わせ。
これらをクリアできるかが、優勝へのカギになるでしょう。
課題は多いように聞こえるかもしれませんが、言い換えれば「昨季ファイナルまで進んだチームが、まだ完成していない」ということです。
ウェンバンヤマはまだ若く、キャッスルやハーパーにも大きな成長余地があります。だからこそ、スパーズの天井は、まだ見えていない。
2026-27シーズン、スパーズは本当にNBAチャンピオンになれるのか。その可能性をかなり楽しみにしています。
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